『郡山市第五次総合計画』(2008年から17年)の中で文化振興策は「郡山市文化芸術振興基本計画」として明らかになった。市の文化課では文化財の指定、市民文化センターでの文化芸術の交流、開成館や郡山市歴史資料館での企画展示、文化講演会などを定期的に行ってきたが、03年、水と緑の全国音楽祭、04年、全国地芝居サミットの運営に係わった。09年、国史跡の大安場古墳は史跡公園として整備された。図書館では10年、「第二次郡山市子ども読書活動推進計画」が策定された。01年から02年にかけ三穂田、中田、西田、大槻の分館がオンライン化された。以後、オンライン化が進められ図書の予約、返却がどこからでも可能になった。07年、クローバー子ども図書館は個人への貸し出しを再開、郡山子どもの本をひろめる会は03年、創立30周年を迎えた。イトーヨーカドー郡山店の子ども図書館は09年閉館したが、本はニコニコこども館の子育て図書館に移された。市民文化センターは開館以来、国内外の多くのアーティストの音楽、演劇、古典芸能を上演してきたが、稼働率は02年、大ホールは67.2%、中ホールは67.3%で全国平均55.2%を大きく上回っている。10年には大ホールは72.9%、中ホール74%になった。ふれあい科学館は04年3月、展望ロビーの入館者が100万人を突破、3ヵ月後に有料ゾーンの入館者は50万人を超えた。宇宙開発事業団からHⅡ-Aロケット2号機のフェアリングの提供を受け施設の充実を図った。大震災の翌年、展望ロビーの入館者は300万人を突破した。
「音楽都市」といわれてきた郡山市は08年、音楽都市を宣言しイメージキャラクター「がくとくん」が誕生した。小中学校、高校の合唱、合奏は全国大会で優秀な成績をおさめてきた。殊(ことさら)に安積黎明高校(旧安積女子高校)は1980年の全日本合唱コンクール以来、2011年まで連続32回、金賞を受賞した。市内には長い歴史を持つ市民の音楽活動がある。郡山市音楽連盟、郡山吹奏楽団、アマデウス室内管弦楽団、郡山バッハ研究会、郡山市民合唱団、郡山おかあさん合唱連盟などである。演劇では郡山市民小劇場、劇団沙羅、劇団乱、ほのお、劇団ユニット・ラビッツ、郡山演劇鑑賞会、朗読集団10パーセントが活躍している。美術では郡山美術連盟を中心に郡山市総合美術展、県南美術展、市美術連盟展が開催されている。
02年、うつくしま未来博のからくり民話茶屋の語(かた)り部(べ)が民話や方言を通じた伝統文化の継承を目的に「語りと方言の会」を結成し語り部教室を開くとともに「わがまち方言弁論大会」を開催してきた。また03年、郡山駅構内に「おばあちゃんの民話茶屋」を開設した。