表紙 「麓山(はやま)の滝」
麓山の滝は、1882(明治15)年、麓山公園内に完成しました。当時は安積疏水(あさかそすい)の第5分水路から南川に落とした水が流れていました。この滝が造られた目的は、滝を流れ落ちる水を動力源として使用するためでした。滝の石組は、郡山の枡形(ますがた)の石を使用しています。
1824(文政7)年、郡山が村から町へ昇格した際の記念として、この翌年、郡山宿に木戸門(きどもん)と枡形(石積みの施設)が築造されました。これらは明治期に入って不用となり取り壊されて、枡形の石は荒池の堤の補強に使われていたのですが、この石を滝の石組に使用したのです。
なお、現在のこの写真のような滝は、1991(平成3)年4月に復元されたものです。
裏表紙 「石釧(いしくろ)」
石釧は、田村町に所在する大安場(おおやすば)1号墳から副葬品として出土しました。他に太刀(たち)・剣(けん)・鎗(やり)・鉄斧(てつぷ)・鎌(かま)などが出土しています。
石釧や太刀は、大和政権から与えられたもので、大和政権から地域を支配する権力者として認められたことを証明しています。
なお大安場公園のガイダンス施設は、この石釧の形をデザインしたものです。