<第18回県議会議員一般選挙>
2015(平成27)年11月5日告示、15日投票で行われた。県内19選挙区(定数58)のうち8選挙区は無投票となり、残る11選挙区で選挙戦が繰り広げられた。このうち郡山市選挙区(定数9)では11人が立候補し、現職9人が全員当選した。無所属の新人2人の挑戦は現職の壁に阻まれた。
政党別の勢力を見ると、自民5人、民主2人、公明、共産が各1人。トップ当選は公明の今井久敏で1万2,796票を獲得した。今井と55票差の1万2,741票で共産の神山悦子が続いた。自民の勅使河原正之は地盤でもある大票田の旧市内などで集票し、1万2,506票を得た。今井、勅使河原は3選、神山は5選目となる。
民主の椎根健雄は候補者の中で唯一の30代であるが、地元日和田地区などで支持を広げ、1万1,670票で再選された。自民の佐藤憲保は農業政策などを訴え、1万902票で6期目の当選を果たした。民主の佐久間俊男は地盤の富久山地区で浸透をはかり、連合の組織票を得て9,956票での再選であった。自民の柳沼純子は安積地区などを中心に支持を広げて9,527票を獲得、長尾トモ子は富田地区を中心に支持を集め7,569票でそれぞれ4選を飾った。同じく自民の山田平四郎は郡山市東部を中心に浸透を図って7,444票で再選された。
郡山市の投票率は過去最低を更新した前回の39.60%よりもさらに落ち込み、38.14%となった。6割を超えたのは湖南の62.11%のみ。特に富久山34.66%、郡山35.32%、安積36.42%、片平39.16%、喜久田39.26%はいずれも30%台で、前回よりも落ち込んでいる。一方、期日前投票者は3万3,091人であった。
<第19回県議会議員一般選挙>
2019(令和元)年10月31日告示、11月10日投票で行われた。条例改正に伴い、今回の選挙から郡山市選挙区の定数は1増の10となった。喜多方・耶麻郡選挙区で定数が1減となるため、県内19選挙区全体の現行定数は58で変更はない。9選挙区の15人は無投票当選で、残る10選挙区において60人が選挙を戦い、43人が当選を果たした。郡山市選挙区において当選したのは現職8人、新人2人であった。
郡山市では台風19号と豪雨による浸水被害の影響で復旧作業が続く中での戦いとなった。「県内最多の13人が立候補した郡山市選挙区。多くの市民が水害による影響を受けていることから、出陣式では時間の大半を使って復旧対策に熱弁を振るう候補者が多く見られた。地盤となる地域が広く浸水した候補者にとっては、被災者の心情を考慮しながらの選挙戦となった」(『福島民友』2019年11月1日)。
当選者を政党別に見ると、自民は現職4人、新人2人が当選し、改選前から議席を1つ増やした。同選挙区内で最年少35歳の新人鈴木優樹は1万298票で初陣を飾った。県政史上初の女性副議長を務めた柳沼純子が引退し、鈴木はその後継となった。旧市内が地盤である勅使河原正之は9,630票で4選を果たした。7選となる佐藤憲保は地盤の市北西部などを中心に支持を広げて8,666票を獲得。郡山市議から転身した新人山口信雄は7,714票を得た。長尾トモ子は7,710票を集めて5選、山田平四郎は6,016票で3選を果たすなど現職全員が当選した。
公明の現職今井久敏は前回より2,200票余を減らしたが、1万546票で3期連続のトップ当選を果たした。共産の現職神山悦子も約3,000票減となるも9,761票を獲得し、上位当選で議席を守った。今井は4選、神山は6選目。前回民主から出馬した現職の椎根健雄、佐久間俊男は今回、旧民主、民進の流れをくむ国民民主党から立候補している。椎根の得票は7,190票、佐久間は6,064票でそれぞれ3選を果たした。新人3人は落選した。
郡山市の投票率は35.61%で過去最低となったが、期日前投票者数は3万8,469人で前回より約5,300人増えた。県議選の平均投票率は41.68%で、過去最低だった前回をさらに5ポイント近く下回っている。今回は2016(平成28)年に18歳選挙権が導入されて初めての県議選となったが、18歳投票率は34.04%(郡山市・28.51%)、19歳は17.45%(14.99%)といずれも低い数字を記録した。
郡山市では台風19号による影響で投票所となる公共施設等が床上浸水するなどの被害が出た。このため郡山市選管では投票所の変更、ポスター掲示場の一部設置取りやめといった対応を余儀なくされた選挙戦でもあった。