5 市議会議員一般選挙

<2015(平成27)年8月9日市議会議員一般選挙>

 任期満了に伴い8月2日に告示された。今回の選挙から定数が2減の38となる中で、現職34人、元職1人、新人27人の計62人が大量出馬した。投票の結果、現職26人、元職1人、新人11人が激戦を制したが、当選6回を数えるベテランをはじめ女性2人を含む現職8人が落選するなど波乱の様相であった。

 トップ当選は3,515票を獲得した小島寛子(公明党)である。得票が3,000票を超えたのは小島の他に、3,140票の遠藤敏郎(無所属)、3,041票を得た久野三男(無所属)の2人であった。

 引退した公明現職の後継となる新人山根悟は最年少37歳で初当選を果たした。同じく公明現職の伹野光夫と田川正治を含めて現職、新人4人全員が上位10位内に入り、改めて組織力の強さを見せつけた。

 共産現職の引退に伴って出馬した新人岡田哲夫は初陣を飾った。社民は現職1人が引退し、新人の飯塚裕一が初当選したものの、現職2人のうち1人が落選している。元職の八重樫小代子は市議に復帰した。

 今回の選挙戦では大量出馬によって当選ラインが下がり、7人が1,600票台に並んだ。最下位当選者と次点との票差はわずか20票であった。党派別に見ると、公明が4人、共産、社民が各3人で改選前の議席を守っている。無所属は現職20人、新人8人で定数削減分の2議席を減らした格好となった。女性は前回より1減の5人となっている。

 また、今回は1987(昭和62)年に郡山市全域が1つの選挙区となって以降、候補者が過去最多となった。品川市長就任後、初の市議選でもある。市議会においては、最大会派等の議員が是々非々で臨む厳しい局面があったことから、複数の市議が「自らの支持基盤を強くしたいと思うのは当然であり、市長を支持する候補者が複数出馬したのではないか」などと候補者乱立の戦いを振り返っていた。

 ただ有権者の関心は高まらず、投票率は43.85%にとどまっている。過去最低(補欠選挙を除く)を記録した前回選挙とほとんど変わらなかった。地元市議の引退で空白地域だった西田地区で今回、新人が出馬し、投票率が約20ポイント上昇した以外は、各地域とも前回選挙並みの低い投票率となっている。


<2017(平成29)年4月16日市議会議員補欠選挙>

 市議の市長選出馬に伴う辞職、現職市議の死去に伴う補欠選挙(欠員2)は市長選挙と同日程で行われた。新人4人(無所属2、民進党1、共産党1)が立候補し、馬場大造(無所属)と渡部龍治(民進党)が当選した。


<2019(令和元)年8月11日市議会議員一般選挙>

 任期満了に伴い8月4日に告示され、定数38に対し現職32人、元職3人、新人13人の48人が立候補した。当選したのは現職31人、新人7人、このうち女性は現職3人、新人1人であった。

 トップ当選したのは前回より票を上積みし、3,978票を獲得した遠藤敏郎(無所属)で、前回トップの小島寛子(公明党)と順位が入れ替わった。2人はともに当選6回のベテランである。3,000票を超えたのは小島の3,603票、佐藤政喜(無所属)の3,186票であった。

 今回の選挙では、当選者の約7割に相当する27人が2,000票台を獲得している。政党の組織力、あるいは各地域での地盤に支えられた現職が優位に戦いを進めた結果、現職の落選は1人にとどまった。

 良田金次郎(無所属)、栁田尚一(社民党)の元職2人が復帰し、新人はいずれも無所属の三瓶宗盛、福田文子、村上晃一、名木敬一の4人が当選した。2017(平成29)年補欠選挙において民進党から出馬した渡部龍治は今回、国民民主党から出馬し、再選された。

 政党別にみると、公明4人、社民3人で現有議席を確保した。共産は現職が引退し、後継となる新人が落選したことで2人となった。元県議の経歴を持つ新人吉田公男が初当選したことで立憲民主が1人、国民民主1人、無所属が27人という結果であった。

 投票率は37.26%で過去最低となった。地区別にみると、最も低かったのが富久山29.32%で3割を下回り、安積34.32%、郡山35.31%と続いている。最も高かったのは湖南71.21%。前回投票率を上回ったのは逢瀬(63.82%)のみで他の全ての地域で前回を下回った。

(佐久間 道子)