(1) 台風による浸水被害とその対策

 2011(平成23)年9月に発生した台風第15号では、1日当たりの降水量は観測史上最高値を記録し、阿武隈川の河川推移も戦後最高水位となった。市内48地区に避難指示が発令され、阿武隈川の沿川地域を中心に甚大な被害がもたらされた。

 2011(平成23)年10月には郡山市に災害救助法及び、被災者生活再建支援法が適用された。災害救助法に基づき、避難所や応急仮設住宅が供与された。被災者生活再建支援法により、住宅の被害規模に応じて生活再建の支援金が支給された。10月の閣議決定により郡山市は激甚災害に指定され、公共土木施設や農業施設や林道等の災害復旧に対して国から財政援助を受けられることになった。

 郡山市における建物の浸水被害は1,918件であり、2,142件の罹災証明が発行された。道路橋りょうや河川、林道、農業施設に被害が及び、復旧事業が行われた。

 2019年10月に発生した台風第19号においても記録的な大雨に見舞われ、阿武隈川の堤防の決壊や越水が発生した。郡山市は、2019(令和元)年10月には災害救助法及び被災者生活再建支援法が適用され、11月には激甚災害の指定を受けた。建物の浸水被害は21,331件に及び、6,146件の罹災証明が発行された。河川や市道、農産物や公共施設が浸水等の被害を受け、復旧事業が行われた。