「子本主義」とは、品川萬里市長による造語で、郡山市の発展のためには、子どもたちが心身ともに健康に成長する環境づくりが重要であるとし、子どもを第一に考えて市政を運営する考え方である。
2012(平成24)年8月に「子ども・子育て支援法」が成立したことに伴い、郡山市では2015(平成27)年3月に「郡山市ニコニコ子ども・子育てプラン」が策定された。2020(令和2)年3月には「第2期郡山市ニコニコ子ども・子育てプラン」がつくられた。2015(平成27)年のプランでは五つの重点施策が掲げられた。「幼稚園・保育所等の保育料の無料化・軽減」「待機児童の解消」「東日本大震災及び原子力災害からの子どもと保護者のケア」「子どもたちの体力向上」「妊娠・出産・子育てへの切れ目のない支援」である。
これらの重点施策に基づき、様々な子育て支援がなされている。特に、共働き家庭を支援する事業に力が入れられてきた。主な事業に「幼稚園・保育所等保育料無料化・軽減等事業」がある。第一子児童にかかる保育料を無償化・軽減する事業である。「認可保育所等整備補助事業」は、待機児童の解消と保育環境の向上のために、認可外保育施設を認可保育所にする支援事業である。これにより郡山市における待機児童数は減少しているという。「放課後児童健全育成事業」では、放課後児童クラブを新設・増設、運営する事業である。放課後児童クラブにおける待機児童ゼロを目指して取り組まれている。
教育・子育て支援施策にかかる予算は、「郡山市ニコニコ子ども・子育てプラン」が策定された2015(平成27)年度と比べると増額した。郡山市財政課は、児童福祉費、教育総務費、小中学校費、保健衛生費のうち母子保健推進活動費、母子医療対策事業費の当初予算額の合計を、教育・子育て支援施策の予算として算出している。2015(平成27)年度には262億円であったのに対し、2021(令和3)年度は303億円になった。