2004(平成16)年から2010(平成22)年まで7年連続全国トップの生産量を誇ってきた本県の養殖コイは、東京電力福島第一原発事故で苦境に立たされた。猪苗代町、北塩原村にまたがる秋元湖や阿賀川(大川ダム下流)などのコイやフナから基準値(1kg当たり100Bq)を超える放射性セシウムが検出され、「天然物」の出荷が停止になったあおりを受けた。養殖コイからは食品衛生法の基準値を上回る放射性物質は検出されず、出荷規制は受けなかったが、買い付け業者や消費者からは天然ゴイと同一視され、風評被害が広がった。県内の養殖ゴイの8割以上のシェアを誇る郡山市のコイ生産量は2010(平成22)年の930tから2011(平成23)年には480tまで落ち込んだ。県南鯉養殖漁業協同組合はじめ関係者の努力があって2012(平成24)年には565t、2013(平成25)年には602t、2014(平成26)年には738tと徐々に回復した。