(1) 全国規模の会議、大会相次ぐ

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の影響で、2011(平成23)年に福島県内で予定されていた大規模コンベンションは軒並み中止となったが、2012(平成24)年には事態が好転する。国内で高まった復興支援の意識が、被災地での集会開催につながった。郡山コンベンションビューローが誘致エリアにしている郡山市など中通り・会津地方の11市町村での東北・全国・国際規模のコンベンションは年間153件で、ほぼ震災前の水準に戻った。中小企業家同友会全国協議会の主催で、3月8、9の両日、ホテルハマツや郡山ビューホテルアネックスなどで開かれた「第42回中小企業問題全国研究集会 in Fukushima」が一つの契機となった。震災からちょうど1年の節目だったこともあり、「震災1年 強い絆のもと われら断じて滅びず~中小企業の力で、地域復興と日本経済再生を」を合言葉に全国から中小企業経営者約1,600人が郡山に集まった。震災前から計画されていたコンベンションで、実施断念も検討されたが、被災地の現実を見てもらおうという福島県中小企業家同友会会員の熱意と被災地支援を願う全国の経営者の思いやりで実現した。

 6月には大手菓子メーカー・カルビーの従業員大会や日本専門店会連盟の全国大会、9月に日本造園組合連合会の若手技術者研修会、10月に地域伝統芸能全国大会、11月に全国鉄筋工事業協会青年部の全国連絡会議など全国規模のコンベンションが相次いだ。