地震の影響で、郡山市内では多くの建物に天井落下や外壁崩落など損壊の被害が出た。大型の店舗ではヨークベニマルの数店舗やショッピングモールフェスタ、ヴィクトリアゴルフ並木店などが営業休止を余儀なくされた。ヴィクトリアゴルフは市内2ヵ所の仮設店で営業を続け、4月29日、2ヵ月半ぶりに復旧工事を終えた店舗での営業を再開した。ヨークベニマル菜根店は壁や床の補修に加え、耐震補強や一部施設のリニューアルを行い、再オープンは2022(令和4)年7月22日になった。
郡山のコンベンションで大きな役割を担うホテルハマツとビッグパレットふくしまの被害も甚大だった。ホテルハマツは、新型コロナウイルス感染拡大を受け、2020(令和2)年3月から宿泊客の受け入れを休止しているさなかに地震に遭い、全館で営業がストップした。2021(令和3)年6月に1階から3階までのレストランや宴会場、結婚式場を、7月に8階と9階のレストランをオープンさせたが、客室の復旧工事には時間がかかり、翌2022(令和4)年に再び地震被害を受けたこともあって宿泊客の受け入れまでは3年以上の月日を費やした。(ホテルハマツの宿泊営業再開は2023(令和5)年4月24日。)
ビッグパレットふくしまは、天井やスプリンクラー、配管の破損があり、修理に時間を要した。2021(令和3)年8月1日に3階と4階の小会議室、研修室などの利用を再開し、10月1日に多目的展示ホールやコンベンションホールなども使えるようになり、全館営業を再開した。半年以上にわたるコンベンション機能の停止の影響は大きく、イベントや会合など500件以上がキャンセルとなった。
郡山市富久山町のボウリング場「ボウルアピア郡山」は震災の影響もあって2021(令和3)年8月15日に閉館した。1972(昭和47)年にダイマツボウルとして誕生。県内最多の44レーンを有し、1995(平成7)年のふくしま国体など大規模大会の会場として利用されてきた。オープンから49年、施設の老朽化に地震での被害が追い打ちを掛けた。加えて新型コロナウイルス感染症拡大の影響で団体利用が激減したことも災いした。