SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称である。「誰一人取り残されない(No one will be left behind)」社会の実現を目指して、すべての国が関わって2030(令和12)年までに達成すべき目標として、2015(平成27)年の国連サミットにおいて全会一致で採択されたものである。その開発目標には、世界が抱える社会問題から貧困、飢餓、気候変動、ジェンダー平等、平和など、17のゴール(目標)と、それぞれの下により具体的な169項目のターゲットが設けられている。このSDGsの理念に基づく活動は、国や自治体などの官公庁のみならず民間企業を含めて、あらゆる分野に波及する効果が期待されている。
本市が策定した「郡山市SDGs未来都市計画」では、「健康」をキーワードに「経済」、「社会」、「環境」において、持続可能なまちづくりに向けた先導的取組を実施することを提言した。その内容は、オープンデータを活用した広域医療等の分析(EBPM)及びICTを活用した健康寿命延伸対策(EBM)を進めることで、医療・健康産業の集積、健康寿命の延伸・医療費の抑制、環境負荷の少ない快適な生活環境の確保等をSDGsの達成目標としたものである。なお、「郡山市SDGs未来都市計画」は、2019(令和元)年度に策定された後、3年ごとに当該計画の進捗状況を点検することとし、2022(令和4)年度から2025(令和7)年度までを第2期の計画期間としている。今後、本市では、先行する「第二次こおりやまユニバーサルデザイン推進指針」と「郡山市SDGs未来都市計画」が相互に連携して相乗効果を発揮することが予期される。特に、「SDGs体感未来都市」の実現に向けて、こおりやま広域圏内において優れた取組みを行う個人や団体等を表彰する「こおりやまSDGsアワード」の事業が2020(令和2)年から始まり、内外のユニバーサルデザイン関連の顕彰制度と相俟って、その進展に期待したい。