1 少子化対策と子ども・子育て支援策の展開

 本稿で取り上げる2012(平成24)から2021(令和3)年は、東日本大震災・福島第一原子力発電所事故及び新型コロナウイルス感染症のパンデミック、福島県沖地震等の自然災害等の社会変動がみられた10年間であった。子ども・子育てを取り巻く環境は、事故や自然災害だけでなく、急速な少子化の進行や核家族化の進展、不安定な社会経済等の影響も受けた。

 郡山市は、「子ども・子育て支援のあり方」を再考することが求められ、地域課題・生活課題に対応した様々な子ども・子育て支援策を展開した。

 子ども・子育て支援にあたって、郡山市では基本理念として「子本主義(しほんしゅぎ)」を掲げ、政策の柱と位置づけて各種事業に取り組んだ。