「子ども食堂」は、民間団体・地域住民活動等により運営される無料または低額の食堂である。2019(令和元)年10月に、郡山市は子ども食堂、協賛企業・団体等と連携し「郡山市子ども食堂ネットワーク」を結成した。支援ネットワーク登録企業第1号はヨークベニマルであった(『福島民報』2019年10月5日)。
季節の旬の食材活用や栄養バランスのとれた「食」は、子どもの健康を守り活力を生みだす。家族以外の人と楽しく食事をすることは、食卓から「つながり」をつくりだすことになる。食事を提供してくれる人や地域の人の交流は、子どもたちにとって、安心して過ごせる「交流の場」ともなっている。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大時においては、基本的感染防止策の徹底を余儀なくされ、パーテーション設置や窓の開放・サーキュレーターによる換気、「黙食」励行、予約制の導入等の工夫を凝らした。
また、緊急事態宣言下では、集合形式で食事をすることが困難となり「弁当配布」の形式をとるなど密集を避ける工夫をすることで「食の提供」を継続した(郡山市(2019)『令和3年度 郡山市子ども食堂ネットワーク活動報告書』)。
子ども食堂は、食事の提供以外にも、学習支援活動や各種体験活動、遊び、クリスマス会等のイベント企画・運営、地域のボランティア活動等も行う「子どもたちの居場所」でもある。
注1.本稿においては、「幼児」は「男子」と「女子」を、「小学生」は「低学年」と「高学年」の「男子」と「女子」を、「中学生」は「男子」と「女子」を、それぞれ合わせて平均値を求め、小数点第二位で四捨五入した。
(永瀬 悦子)