5 環境を思いやる人を育むまちづくり

 郡山市では、「ごみ減量とリサイクル」、「きれいなまちづくりと環境保全」に対する市民の意識高揚を図るため、1993(平成5)年度から毎年5月30日を「ごみゼロの日」とし、「3Rフェスティバル」を実施してきた。約170名の参加者により行われてきたJR郡山駅西口駅前中央広場及びその周辺のポイ捨てごみの回収イベントは、2020(令和2)年から2022(令和4)年の3年間は新型コロナウイルス蔓延防止のために中止されていた。なお、その後の状況としては2023(令和5)年度に再開されている。「ごみ減量とリサイクル」及び「きれいなまちづくりと環境保全」に対する市民の意識啓発を図るために開催している小学生対象の「ごみを減らそう!わたしたちの提言」作文・ポスター・標語コンクールには、毎年多数の作品が応募されており、2021(令和3)年度には196点もの作品の応募があった。捨ててしまいがちな茎や皮など、食材をまるごと使い切った生ごみ減量アイデアレシピのコンクールである「生ごみ減量!減るしぃレシピ」にも、毎年多数の作品が応募されており、2021(令和3)年度には92点のアイデアレシピが応募されている。

 郡山市では、市民の環境への関心や意識を高めることを目的として、市民からの申し込みに応じて市内の”どこでも”出張し、無料で環境に関する講座を開催する「どこでも環境教室」を実施している。2012(平成24)年から2021(令和3)年までの10年間に「どこでも環境教室」は272回開催されており、その参加人数は10,820名に上る。

 郡山市の貴重な水道水源である猪苗代湖の水源環境保全の重要性を啓発するとともに、水道に対する理解を深めてもらうことを目的に、市民を対象として猪苗代湖岸清掃及び水道施設の見学等を行う「猪苗代湖の水を守りたい事業」が実施されてきた。本事業は2020(令和2)年から2022(令和4)年の3年間は新型コロナウイルス蔓延防止のために中止となっていた。なお、その後の状況としては2023(令和5年)度に再開されている。中止された2年間を除く2012(平成24)年から2021年(令和3)年までの8年間の本事業への参加者数は746人に上り、猪苗代湖岸から890kgものごみが回収されている。

(中野 和典)