(1) 都市計画マスタープラン

 都市計画マスタープランは、都市計画法第18条の2に規定された「市町村の都市計画に関する基本的な方針」であり、長期的視点に立った都市の将来像について、市民に分かりやすく明示、都市計画の総合性・一体性の確保、住民の理解・具体の都市計画の合意形成の円滑化等をねらいとし策定するものである。

 2000(平成12)年の「郡山市都市計画マスタープラン2000」策定以降、2006(平成18)年には市の最上位計画である「郡山市第五次総合計画」が策定され、また、同年に集約型都市構造の推進を主旨とした国によるまちづくり三法の見直しが行われるなど、市の都市計画を取り巻く環境に変化が生じたため、中間期である2010(平成22)年に計画の改訂が行われた。更に、2011(平成23)年3月の東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故による社会情勢の変化のほか、集約型都市構造を進めるための関連法律の改正等が行われたことにより、改めて2015(平成27)年に「郡山市都市計画マスタープラン2015」を策定したところである。

 その結果、郡山市の特性に合った、特長を生かしたコンパクト・プラス・ネットワークの考えを基本とするとともに、本市発展の礎となった安積疏水をはじめとする先人の開拓の歴史やその活力を、今後のまちづくりに反映することを目指すこととしている。

 具体的には、基本理念を「市民が輝くまち 郡山『開拓の歴史を生かした躍動感あるまちづくり』」とし、基本目標を1.『安全・安心なまちづくり』、2.『交流の促進と産業の振興』、3.『地域特性を生かした暮らしの実現』、4.『環境負荷を抑える低炭素まちづくり』と定め、目標年次(計画期間)を2030(令和12)年と設定している。

 また、将来都市構造としては、「郡山型 コンパクト&ネットワーク都市構造」を掲げ、本市の豊かな自然環境・田園環境の維持・保全を図りながら、福島県の広域的な拠点として、躍動感ある産業活動や多様な生活が展開する都市構造の実現を目指す考えが示された。


図5 将来都市構造図
出所:『都市計画マスタープラン2015』(2015)郡山市都市構想部都市政策課