(9) 下水道管理センター最適化事業

 下水道事業は、中心市街地(排水面積123ha)の浸水防除を主目的として、1958(昭和33)年度に着手した。1966(昭和41)年度には郡山市浄化センターの建設に着手し、1970(昭和45)年度に簡易処理施設、1973(昭和48)年度からは高級処理施設も併せて供用開始した。2008(平成20)年4月、単独公共下水道区域(郡山処理区)の汚水を流域下水道幹線へ接続して、郡山市浄化センターの高級処理を廃止し郡山市下水道管理センターと改名した。この施設は、下水道関連施設を集中的に監視・運転する機能を併せ持つ施設である。また、2021(令和3)年以降の事象であるため、参考としての記述にとどめるが、近年のゲリラ豪雨対策である、3号幹線放流管(注1)の整備に伴い下水道管理センターへ流入する雨水が増加することから、2022(令和4)年に逢瀬川へ排水できる雨水ポンプを1台増設し、既設の2台と合わせて3台とし、さらに、2022(令和4)年8月から放流きょ・バイパス管・樋門の築造工事を実施し、2024(令和6)年に完成し排水機能を増強している。

 一方で、汚水の流域下水道幹線への接続により、終末処理場から汚水の中継施設となり、水処理施設のエアレーションタンク、最終沈殿池、汚水処理施設の貯留設備、脱水機設備、コンポスト施設が不要となった。

 これらの施設は遊休施設となり、今後も使用する見込みがないため、維持管理及び安全確保の上から、2016(平成28)年度にガスタンク解体工事を実施し、その後、2018(平成30)年度に生汚泥処理設備等撤去工事を、2019(令和元)年度にボイラー棟等解体工事を、2020(令和2)年度にボイラー棟等地下部及びコンポスト棟解体工事を、2021(令和3)年度に洗浄タンク等解体工事を順次実施した。

 また、不要となった汚水処理施設の撤去とともに、撤去後の用地等の利活用について検討を進めている。

注1.3号幹線放流管は、駅前地区における浸水被害の軽減のため、2013(平成25)年度に整備が完了した3号幹線増補管築造工事により、雨天時の逢瀬川への雨水排水能力強化を図りましたが、逢瀬川の水位が上昇し、自然流下での排水が困難になった場合においても3号幹線増補管の排水能力を確保するため、3号幹線増補管と雨水ポンプを備える下水道管理センターを繋ぐ管きょとなります。

(上下水道局)