(2) 東北横断自動車道

 東北横断自動車道いわき新潟線、いわゆる磐越自動車道は、2008(平成20)年11月30日にいわきジャンクションから会津若松インターチェンジまでの117.5kmがすべて4車線で供用が開始された。そして2011(平成23)年東日本大震災後の高速道路料金無料化により日交通量が増加したことまでは『郡山市史 続編4』で報告した。


図2 磐越自動車道の日交通量の推移
出典:NEXCO東日本郡山管理事務所

 図2に磐越自動車道の2012(平成24)年度から2021(令和3)年度の年平均日交通量を示した。磐越自動車道においても東北自動車道と同様に高速道路無料化終了後に追加された高速道路一部無料化の影響により2012(平成24)年度から2014(平成26)年度に日交通量が2015年度以降より増加している。特に船引三春インターチェンジから郡山ジャンクション間が約4,000台増加しているが、これは、2015(平成27)年3月1日に常磐自動車道が全線供用開始されたため、浜通りに向かう交通の一部が、東北自動車道~磐越自動車道のルートから常磐自動車道に転換したことによる日交通量の減少(震災前の2010(平成22)年度の日交通量『郡山市史 続編4』より約1,000~2,000台減少)がさらに影響を及ぼしている。そして2020(令和2),2021(令和3)年度には減少している。それ以外の期間では船引三春インターチェンジから郡山ジャンクション間が約11,000台、郡山ジャンクションから猪苗代磐梯高原インターチェンジ間の交通量は約15,000台で推移をしている。

 今後は会津若松インターチェンジ以西の4車線化が、冬季の福島県と新潟県の交通を確保するために重要である。それにより災害に強い高速道路ネットワークが完成される。