(2) 住宅戸数

 郡山市の住宅総数は居住世帯のない空き家数も含めて2018(平成30)年で167,200戸であり、2008(平成20)年に比べ約15%の増加となっている。その結果、量的側面では全国総数の約8%増と比べても良好な状況で推移する一方、空家率は14.4%に達し、2008(平成20)年よりも0.6%増加していた(『資料編』(第4編・19-1-1))。

 住宅を木造、非木造の構造別にみると、居住世帯ありの住宅総数に対し木造及び防火木造の割合が2008(平成20)年の66.5%から2018(平成30)年は65.6%と若干減少しており、非木造(鉄筋コンクリート造や鉄骨造など)住宅の居住者が増加している傾向が恒常化しているといえる(『資料編』(第4編・19-1-1))。

 さらに、居住世帯のある住宅の建設時期をみると、1981(昭和56)年までの旧耐震基準による建築確認を受けた時期とほぼ同一時期である、1980(昭和55)年以前の住宅の割合は、2008(平成20)年の28.9%から21.2%へと減少し、2018(平成30)年で30,260戸と10年間で約6,000戸が減少した(『資料編』(第4編・19-1-1))。しかし、持ち家の建設時期別耐震診断状況をみると(表1)、1980(昭和55)年以前建設の持ち家総数23,000戸のうち、耐震診断をしたことがある割合は5.6%(1,290戸)と少ないものの、2008(平成20)年と比べ構成比は約2倍となり、そのうち耐震性が確保されている割合が69.0%(890戸)を占め、旧耐震基準下で確認を受けた住宅が必ずしもすべて耐震性能が低いわけではない。1981(昭和56)年以降に建設された持ち家は、耐震診断した7,480戸のうち2.9%の220戸で耐震性が確保されていない。また、2016~2018年に建設された持ち家では、約半数が耐震診断をしており、耐震性の重要性が周知されている状況が見て取れる。良質な住宅ストック形成において重要な課題となる耐震性の確保のために、早期の耐震診断とその改善が望まれる。

表1 持ち家の建設時期別耐震診断状況 (単位:戸数)
建設時期 総数 耐震診断をしたことがある 耐震診断を
したことはない
耐震性の確保
総数 構成比 確保されている 構成比 確保されていない 構成比 構成比
総数 85,480 8,940 10.5% 8,320 9.7% 620 0.7% 76,540 89.5%
  ~1970 8,810 420 4.8% 270 3.1% 140 1.6% 8,400 95.3%
1971~1980 14,190 870 6.1% 620 4.4% 250 1.8% 13,320 93.9%
1981~1990 15,490 570 3.7% 520 3.4% 50 0.3% 14,920 96.3%
1991~1995 8,540 740 8.7% 640 7.5% 100 1.2% 7,800 91.3%
1996~2000 8,540 1,010 11.8% 1,010 11.8% 0 0.0% 7,520 88.1%
2001~2005 6,920 760 11.0% 760 11.0% 0 0.0% 6,170 89.2%
2006~2010 7,450 1,290 17.3% 1,270 17.0% 20 0.3% 6,160 82.7%
2011~2015 7,720 1,630 21.1% 1,600 20.7% 30 0.4% 6,090 78.9%
2016~2018 3,060 1,480 48.4% 1,460 47.7% 20 0.7% 1,590 52.0%
出所:「住宅・土地統計調査」総務省統計局