(5) バリアフリー化率

 本市での65歳以上の高齢者率は27%を超え、超高齢化社会を迎えているが、高齢者の事故は、住宅内の居室や階段、玄関や水回り空間などでの発生割合が高いことから、住宅のバリアフリー化推進は重要な課題である。高齢者等のための住宅内の設備状況をみると(表3)、設備がある住宅は2008(平成20)年の55,500戸(44.4%)から2018(平成30)年には62,370戸(43.7%)と総数は増加しているものの、構成比でみると微減傾向であり、全国平均50.9%と比べると低水準である。また、設備内容としては、「手すりがある」は約38%であるが、「またぎやすい高さの浴槽」や「廊下などが車いすで通行可能な幅」、「段差のない屋内」、「道路から玄関まで車いすで通行可能」は7%から17%程度にとどまっている。

表3 高齢者等のための設備状況   (単位:戸数)
年度 2008 2013 2018
構成比 (H20) 構成比 (H25) 構成比 (H30) 構成比
総数 124,980 100.0% 133,340 100.0% 142,760 100.0%
高齢者等のための設備がある 総数 55,500 44.4% 57,890 43.4% 62,370 43.7%
手すり 総数 43,530 34.8% 46,050 34.5% 54,180 38.0%
玄関 10,120 8.1% 12,840 9.6% 14,990 10.5%
トイレ 18,770 15.0% 22,270 16.7% 25,210 17.7%
浴室 21,780 17.4% 23,660 17.7% 25,560 17.9%
脱衣所 3,760 3.0% 3,110 2.3% 4,110 2.9%
廊下 5,910 4.7% 7,450 5.6% 8,590 6.0%
階段 31,090 24.9% 30,810 23.1% 36,480 25.6%
居住室 2,000 1.6% 1,500 1.1% 1,540 1.1%
その他 1,560 1.2% 850 0.6% 1,150 0.8%
またぎやすい
高さの浴槽
26,840 21.5% 24,840 18.6% 22,550 15.8%
廊下などが車いすで
通行可能な幅
17,330 13.9% 17,670 13.3% 18,420 12.9%
段差のない屋内 21,930 17.5% 24,390 18.3% 24,710 17.3%
道路から玄関まで
車いすで通行可能
10,430 8.3% 10,510 7.9% 10,100 7.1%
高齢者等のための設備はない 66,630 53.3% 74,120 55.6% 74,040 51.9%
出所:「住宅・土地統計調査」総務省統計局

 リフォームの実施率は、総務省統計局の「住宅・土地統計調査」による2014(平成26)年以降での実施率でみると、2018(平成30)年で持ち家の約26%であり、全国平均約28%とほぼ同じ割合である。なお、住生活基本計画では、ストックの有効活用による質の向上と住宅の長寿命化の効果を示す指標とする、リフォームの実施率(年間・対ストック総数)の2025(令和7)年目標を9%としている。