郡山市では郡山市やその近郊に避難している方々について、郡山市社会福祉協議会の避難者生活支援・相談センター(注1)による支援が行われている。郡山市社会福祉協議会は2011(平成23)年10月から生活支援相談員(注2)を配置し、避難元の社会福祉協議会と協力して避難者の支援活動を行って来た。2015(平成27)年度からはスタッフの増員を行い郡山市内の応急仮設住宅内での高齢者向けサロンや子育てサロンなどの開催支援等を行っている。サロン活動には郡山市内のNPO法人等の協力もあった。また、民間借り上げ住宅のニーズ把握のための同行訪問等も行われていた。
現在、郡山市社会福祉協議会の避難者生活支援相談室では避難者生活支援コーディネーター(注3)が、郡山市内の復興公営住宅等で生活している方々の相談支援にあたっている。また、生活支援相談員により「コミュニティサロンRococo~ロココ」という名称で定期的な活動を行っており、郡山市に避難されている方と地域住民の交流としてサロン活動、健康教室などを開催している。
注1.東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故による被災、避難者への支援を目的として、県内の市町村社協に生活支援相談員とコーディネーターを配置している。また、活動が様々な社会資源と円滑に結びつくような情報を発信・提供している。
注2.被災者の福祉課題・生活課題の把握を行い、支援を要する人(要援助者)に対し、寄り添って個々のニーズに応える支援(個別支援)を通してその自立を促進するとともに、住民同士のつながり、助け合いの力の支援(地域支援)を行っている。
注3.復興公営住宅団地などの支援の充実と地域との良好な関係の構築を促進するため、避難元・避難先社会福祉協議会、関係者、関係機関などとの連携・協働に取り組んでいる。また、帰還した住民の方々の生活実態などの情報発信なども行っている(福島県社会福祉協議会(2024)『避難者生活支援・相談センターホームページ』(筆者が一部文言の修正)<https://www.fukushimakenshakyo.or.jp/pages/95/>参照2024年1月)。