(4) 市医師会との連携

 郡山医師会に「放射線対策特別委員会」が設置されて、2011(平成23)年9月5日には第1回委員会が開催され、市原子力災害対策アドバイザーの推薦についての協議や市の放射線対策について報告がなされた。9月16日には産業医科大学の岡崎龍史氏、10月27日には福島県立医科大学の宮崎真氏を講師に、放射線被ばくの基礎知識や健康管理について研修会が開催され、保健所職員も聴講した。

 第2回の放射線対策特別委員会では、市民の内部被ばくを検査する「放射線健康管理センター(仮)」の設置について検討され、同11月24日には医師会と市の関係部局担当によるワーキンググループ会議が開催され、同センターの設置について協議がなされた。

 2012(平成24)年3月29日には、郡山医師会、郡山市教育委員会が一体となり「郡山震災後子どもの心のケアプロジェクト」が発足した。メンタルヘルスケアとして教職員向けの講演会や市民向け講演会の開催、臨床心理士による子育て相談会の開催、遊びと運動・体つくりケアとして運動実技講習や研修会の開催・体力テストの実施、大型遊具巡回事業などが行われた。低レベル放射線環境下で生きる子どもの体や心のケアについて、保護者の関心は高く、2012(平成24)年度には48件の依頼講演を行った。

 2012(平成24)年5月7日には、郡山市・郡山医師会甲状腺検査対策連絡会議が開催され、医師会役員と郡山市原子力災害対策直轄室、保健福祉部、保健所、こども部、教育委員会の担当により、放射線対策や甲状腺対策について協議がなされた。

 2013(平成25)年7月11日、「平成25年度第1回放射線対策員会」が開かれ、医師会役員と市原子力災害対策直轄室、保健所、教育委員会学校管理課担当者が出席した。市から幼児・学童・妊婦のバッジ式積算線量測定結果が報告され、震災・原発事故による学童の健康影響や放射線対策講演会の予定などについて協議がなされ、放射線対策に対する共通理解が図られた(『郡山医師会地域保健医療活動年報』平成23年度~平成26年度)。