(1) 学校、保育所等の除染に着手
国(文部科学省)は2011(平成23)年4月19日に、学校利用の判断のための暫定基準を示し、年間被ばく線量が20mSvを超える恐れがある場合に、校庭及び屋外活動の利用制限をかけた。屋外8時間室内16時間の生活時間として3.8μSv/hを超えるとして薫小学校のみが該当し、4月27日に薫小学校校庭及び鶴見坦保育所園庭の表土除去に着手した。
子どもの健康被害を回避するため、本市は他の自治体に先駆け表土除去に踏み切った。表土除去で空間線量率は低減したが、膨大な量の除去土壌等は、暫定的に校庭隅に山積みし凝固剤やブルーシートで保護し、子どもたちが近寄らないように周囲をロープで囲うという対策を取り、除去土壌等については、市の埋立処分場への一時保管を検討したが、地元との合意形成には至らず、最終的には中間貯蔵施設への輸送が開始されるまでの間は校庭等への埋設による現場保管で進めることとなった。
また、PTA等においても表土除去に合わせ、校舎外壁や舗装面の高圧洗浄等の清掃作業に着手した結果、空間線量率の低減効果が得られた。
その後、空間線量率の高い小・中学校や保育所・幼稚園等から順に表土除去や、プール・プールサイド、屋上、外周部の除染を進め、2014(平成26)年12月時点で、実施した全ての施設において空間線量率が0.23μSv/hを下回った。
(文部科学省(2011年4月)『文部科学省公式ホームページ』「福島原子力発電所事故により生じた学校等への影響について」参照2023年10月2日)
(郡山市(2023年3月)『郡山市公式ホームページ』「郡山市の原子力災害 第18版」<https://www.city.koriyama.lg.jp/uploaded/attachment/57930.pdf>)
(2) スポーツ広場・公園等への除染の拡大
あらゆる市民が立ち入るスポーツ施設や体育施設、公園、ちびっこ広場、市営住宅内公園、森林公園、農村公園等について、順次エリアを広げ2014(平成26)年度までに除染が完了した。
(郡山市(2023年3月)『郡山市公式ホームページ』「郡山市の原子力災害 第18版」<https://www.city.koriyama.lg.jp/uploaded/attachment/57930.pdf>)