ここからは、グループ補助事業にて認定された、郡山市重点整備地区商店街グループの復興事業計画における、まちなか活性化(ソフト事業)及びコロナ禍以降のまちなか活性化(ソフト事業)についていくつかふれる。
2015(平成27)年1月には、「空き店舗リノベーション会議」事業(主催:郡山市中央商店街振興組合 共催:郡山市・株式会社まちづくり郡山)が開催された(事業期間:2014(平成26)年10月~2015(平成27)年3月)。
この事業は、実際の空店舗の活用を通じた都市再生手法を体験する場として開催された。実際に所有者から提供された遊休不動産を舞台に、参加者とユニットマスター(建築士・中小企業診断士)らが一丸となり、事業計画を作成し、所有者へ提案する事業を実施した。
リノベーション会議終了後は、各種提案内容のブラッシュアップを重ね、事業化に向けた取組を進めた。この事業の最終目標は、建物単体の再生だけでなく、周辺エリアの価値を高め、まちを再生することであった。
2016(平成28)年2月には、「ふくしまの子・ふるさとの商店街プロデュース事業」(福島県委託事業 委託団体:特定非営利活動法人まざっせKORIYAMA 連携商店街:郡山市中央商店街振興組合・郡山市大町商店街振興組合)が開催された(事業期間:2016(平成28)年2月~2017(平成29)年2月)。
この事業は、「商店ガイレンジャーキッズ事業」(実施団体:特定非営利活動法人まざっせKORIYAMA)として、商店街が主体となり、子ども達のために学びの舞台として商店街を提供し、商店街を舞台に、子ども達のアイディアを子ども達が中心となって実現する場として開催された。この事業の目標は、実際に子ども達が商店街で自分達のアイディアを実現することで、商店街の賑わい創出や、商店街活性化に向けた一層の奮起、そして子ども達が商店街への貢献等を通じて、ふるさとへの愛着心を醸成する事業として実施した。
2020(令和2)年11月には、国の商店街活性化委託事業として、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策を行いながら、ウィズコロナの状況に対応していくために商店街等が行うイベント事業である「GoTo商店街事業」に申請(申請団体:郡山商工会議所・郡山市中央商店街振興組合・郡山市大町商店街振興組合)し採択された。
この事業は、「こおりやま駅前ストリートフェス」(運営主体:GoToこおりやま実行委員会)として、まちなか活性化事業として開催された(事業開催日:2020(令和2)年11月6日・7日)。
以上のように、まちなかの復興に向けては、郡山市の各種計画策定や、まちづくりに向けた具体的な取組の推進、そして、郡山商工会議所、商店街、まちづくり団体、民間企業による活性化事業の実施等、さまざまな動きが今後も展開され、中心市街地におけるエリア価値の上昇と、土地利活用に大きな変化を及ぼすものと考える。