2021(令和3)年度における郡山市内の「生徒数の状況」は表1のとおりである。特色は、5,088名が減少した20年前からの先の10年間(2002~2011)程ではないものの、この10年においても引き続き少子化の現象が顕著であったことで、1,618名(男子898名、女子720名)が減少した。内訳をみると県立高校全日制では983名(男子606名、女子377名)減となっている。これに伴い、学級数は最大で1学年8学級となっている。一方、私立高校では200名(男子20名、女子180名)増加した。しかし、市内唯一の女子高校である郡山女子大学附属高校では70名の生徒数減少が続いている。一方で尚志高校は26名の微減に下げ止まる様子が見受けられ、また、帝京安積高校では205名(男子28名、女子177名)の増、日本大学東北高校では91名(男子29名減、女子120名増)の増となっており、明暗が分かれた状況となっている。特に、10年前には20年前に比べて802名の大幅な減少が確認された帝京安積高校に関しては、V字回復の兆しが見える。
次に生徒数における男女の比率の変化である。県立高校全日制では、10年前と比較すると、男女の比率は男子の割合が51.4%から49.5%、女子の割合が48.6%から50.5%と多少の変化が見られた。男女共学の私立高校3校でも同様の変化が見られ、男子の割合が57.5%から54.0%、女子の割合が42.5%から46.0%となった。さらに同一校内における男女比率に注目すると、日本大学東北高校では、男子の割合が60%から54.4%に減少し、女子の割合が40%から45.6%に増加した。帝京安積高校でも同様であり、男子の割合が66.6%から57.7%に減少し、女子の割合が33.4%から42.3%に増加した。逆に尚志高校では、男子の割合が46.4%から49.4%に増加し、女子の割合が53.6%から50.6%に減少した。以上のような私立3校に見られる男女比の変化傾向は、10年前の分析でも同様の指摘がされている。すなわち、この20年間、日本大学東北高校と帝京安積高校への女子進学者増加が顕著であったことが確認できる。
学校名 | 生徒総数 | 男子 | 女子 |
---|---|---|---|
安積 | 872 | 511 | 361 |
安積御舘 | 10 | 9 | 1 |
安積黎明 | 835 | 335 | 500 |
郡山東 | 788 | 320 | 468 |
郡山商業 | 829 | 317 | 512 |
郡山北工業 | 782 | 684 | 98 |
郡山 | 786 | 387 | 399 |
あさか開成 | 555 | 122 | 433 |
湖南 | 56 | 46 | 10 |
郡山萌世(定時制) | 350 | 160 | 190 |
〃 (通信制) | 452 | 206 | 246 |
小計 | 6,315 | 3,097 | 3,218 |
郡山女子大附属 | 477 | 0 | 477 |
日本大学東北 | 1,489 | 810 | 679 |
帝京安積 | 1,220 | 704 | 516 |
尚志 | 1,114 | 550 | 564 |
小計 | 4,300 | 2,064 | 2,236 |
合計 | 10,615 | 5,161 | 5,454 |
出所:各学校の学校要覧から作成 |