郡山市の文化行政については、2015(平成27)年4月1日に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が改正され、それを契機として、将来を見据え時代の変化に即応できる組織体制の構築と、各種施策の効率的かつ効果的な推進を図るための組織改編を実施した。特に、新設された文化スポーツ部は、「音楽都市の推進」、「2020年開催の東京オリンピック、パラリンピック」による交流人口の増加と地域振興を図るため、「文化」及び「スポーツ」の振興に関する事務担当課を教育委員会から市長部局へ、さらに「国内外へのプロモーションを担う国際政策課」の移管により、3課連携による新たな文化スポーツ行政を推進することとなった。
そのような中、郡山市は、新たな事業として風評被害等対策、交流人口の増加及び復旧復興に向けて市民の想いを醸成するため「日本遺産の認定」に取組むことになる。特に、市民の県外避難者数が2013(平成25)年2月1日時点で6,040人(全国避難者情報システム届出情報)『資料編』(第5編・4-1)をピークに続いていたことから、郡山市の特性とされる「開拓者精神」が市民に受け継がれ、今も暮らしに息づいていること、そして、「その礎である安積開拓、安積疏水」を全国へ発信することで、多くの方に郡山市へ関心を持ってもらうとともに、市民はもとより避難された方々に郷土郡山を思い起こす機会となるよう目指したところである。