(3) コロナ禍における美術館

 美術館は基本的に大声で話すことがないので、飛沫感染リスクの低い施設ではあるが、手指消毒や検温、マスク着用など、国、県の指標に基づいた感染予防対策を講じ、また、チケットの半券に日付印を押すことで観覧者がのちに自身の行動確認ができるような工夫も行ってきた。

 しかし、2020(令和2)年4月16日、緊急事態宣言が全都道府県に拡大されると、郡山市の市有施設の多くが同4月18日から5月31日まで休館となった。美術館は開催中の「石田智子展」の会期終了が4月19日だったので、この日まで開館し、翌20日から休館となった。そして4月29日からの開催が予定されていた「無言館展」は中止、企画展は6月27日開幕の「美人画の世界展」から再開した。ちなみに、中止となった「無言館展」は翌2021(令和3)年に開催することができた。

 また、教育普及事業では参加者が密集するギャラリートークは中止、ワークショップ(実技講座)は通常使用する部屋より広いスタジオで、段ボール製簡易衝立を間仕切りに使って行うなどの対策を講じている。


図2 コロナ対策をしてのワークショップ