2011(平成23)年3月11日に発生した東日本大震災により、中央図書館は甚大な被害を受け、翌2012(平成24)年3月10日の再開館までの約1年間の休館を余儀なくされた。
改めて耐震診断を実施した結果、耐震改修が必要であり、2016(平成28)年8月から翌2017(平成29)年7月31日まで臨時休館となり、その間は駅前ビッグアイ6階市民プラザ内に臨時図書館を開設してサービス維持に努めてきた。
2021(令和3)年2月13日に発生した令和3年福島県沖地震により、耐震補強を実施していたにもかかわらず、中央図書館は再び大きく破損し、その復旧修繕のため翌日から再度臨時休館となった。2021(令和3)年3月5日からは隣接の中央公民館内に臨時図書館を開設した。
竣工間近の2022(令和4)年3月16日に再び発生した福島県沖地震により再度休館を強いられ、4月8日に再開館したが、損害が大きかったこども図書館及び3階を除く部分開館となり、完全再開館は6月1日となった。
東日本大震災で中央図書館が休館した時、総貸出冊数は891,804冊で前年度の60.3%に落ち込んだが、耐震改修ではビッグアイに臨時図書館を開設したことにより前年比84.5%、福島県沖地震では中央公民館内の臨時図書館開設により前年比96.6%と貸出冊数に関する限り中央図書館の休館の影響はほぼない水準であった。
また、中央公民館で映画会、研修会等を開催し、中小都市の中央館規模の蔵書数を持つ希望ヶ丘、安積、富久山の3地域図書館と、中央図書館オンライン分館の相互連携により、サービス低下を最小限に抑えた。
このほかには、図書館情報システムの更新作業及び蔵書点検のため、2019(令和元)年9月に図書館全館を1ヵ月間休館した。また、2019(令和元年)10月の令和元年東日本台風(台風19号)では安積図書館が被災し10月13日から17日まで4日間休館した。
郡山市の図書館では、2012(平成24)年度~2021(令和3)年度の間に、1分館が増築、2分館がオンライン化(うち1分館は移転も伴う)した。2014 (平成26)年1月14日には、緑ケ丘ふれあいセンター内の緑ケ丘分館を緑ケ丘市民サービスセンターの開設に先立ち、敷地内に増築移転した。2018(平成30)年5月14日には熱海分館が多目的交流施設「ほっとあたみ」内にオンライン化移転、2019(令和元)年10月1日には湖南分館のオンライン化が実現した。これにより未オンラインは富田・逢瀬・片平の3館となった。
特に熱海分館では、オンライン化と利便性の高い現在地への移転により、2017(平成29)年度の貸出利用者数61人、貸出冊数211冊から、オンライン化後の2018(平成30)年度はそれぞれ3,060人、10,038冊と爆発的に増え、効果が絶大であった。
また、2020(令和2)年に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、同年3月中と4月1日~5月15日の二度にわたり臨時休館となった。図書館の感染防止対策としては、アクリル仕切り板の設置、閲覧席・学習コーナーの削減、飲食コーナーの休止、各種事業の中止、延期又は規模縮小などを講じた。