(1) うねめまつり

 郡山市を代表する夏まつりのうねめまつりは、商店街の夏まつりから始まり、年々発展してきた。うねめ供養祭やミスうねめパレード、メインイベントである踊り流しなどの様々な催し物が行われる。

 2012(平成24)年の第48回うねめまつりは8月2日から4日の3日間で行われ、最終日の踊り流しには30団体約3千人が参加した。また、震災からの復興を願い、奈良県の「せんとくん」をはじめ、全国から12体のゆるキャラが集まり、郡山市のがくとくんたちと共同宣言を行った。

 2013(平成25)年にも前年に引続き、「ゆるキャラ復興拡大会議」が行われ、前年よりも多い、30体のキャラクターが参加した。

 2014(平成26)年は、第50回目の記念開催となった。ミスうねめの衣装がリニューアルされたほか、半世紀の節目ということで歴代のミスうねめの同窓会「茶話会」が企画された。また、今回も全国のゆるキャラ30体以上が集まり、「ゆるキャラ復興会議2014」が開催された。

 2015(平成27)年は、踊り流しが二部制となった。前後半で参加団体を入れ替えて実施された。多くの参加者を受け入れるための施策として初めて行われた(『福島民報』2015年6月18日)。

 2016(平成28)年も踊り流しが二部制となり、前後半で参加団体を入れ替えて実施された。ゆるキャラたちが集まる「ゆるキャラタウン」が開催されたほか、「ライブDEうねめ」の参加者を拡充するなど、多くの参加者に楽しんでもらえるような対応がとられた。

 2017(平成29)年は、引き続き踊り流しの二部制が継続された。完全二部制はこれで3年目となる。

 2018年(平成30)年には、まつりのメインイベントである踊り流しの中で行われるコンクールにおいて、伝統的な踊りを審査する「正調部門」に加え、踊りの中にアレンジを加えた「創作部門」が新設された。また、「うねめ踊り練習会」が新設され、多くの人が踊りに参加できるようになった(『福島民友』2018年8月1日)。

 2019(令和元)年にはミスうねめの時代衣装が新調された。時代衣装が新調されるのは、7年ぶりとなる。今までの時代衣装は青がメインカラーとなっていたが、今回のものは赤が基調となっている(『福島民友』2019年8月1日)。

 2020(令和2)年は、新型コロナウイルス感染症の流行により、感染拡大防止のため開催中止が決定した。うねめまつりが中止になるのは、まつりが始まって以来、初の出来事であった。まつりは中止となったが、うねめまつりの前に行われるうねめ供養祭は、規模を縮小して行われた。三密を避けた状態での事業が企画され、市内商業施設にミスうねめの歴代衣装が展示されたほか、オンラインで参加できるイベントが行われた(『福島民報』2020年8月2日)。

 2021(令和3)年も前年に続き、まつりは中止となった。メインイベントである踊り流しは引続き中止となったが、ミスうねめコンテストは2年振りに開催された。踊り流しの代替としてミスうねめによる踊りの披露や、文化活動の発表が行われた。うねめ供養祭は例年より規模を縮小して行われた。また、ミスうねめの制服が7年振りにリニューアルされた。このリニューアルはもともと2020(令和2)年に行われる予定であったが、うねめまつり全体が中止となったため、2021(令和3)年に持ち越されたものである(『福島民報』2021年6月23日、『福島民友』2021年8月8日)。


図1 新調された時代衣装(2019年)


図2 うねめまつり踊り流し(2019年)