95.絵馬 佃島南望之図(えま つくだじまなんぼうのず)

 

県指定重要文化財(絵画) 昭和55(1980)年3月28日指定

所在地郡山市田村町山中字本郷135
所有(管理)者名田村神社
アクセス郡山駅前から旧国道経由東山霊園行き、蓬田線蓬田行き、山中下車徒歩7分
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 「佃島南望之図」は杉板11枚を縦にはぎ合わせた縦180cm・横270cmの長方形大絵馬です。額の右上部に「文政十三庚寅年三月吉祥日」(1830)と奉額の年月および「佃島南望之図」と画題を書き、その左に「曙山楼田一写」と小さく絵師名が記されています。絵師の曙山楼田一(1764~1834)は遠藤田一ともいいます。彼は須賀川のえびす屋という商家生まれで、本名を遠藤忠兵衛といい、洋画及び銅版画で有名な亜欧堂田善の弟子です。

 図柄は師田善の銅版画「佃島浦遠望図」を田一がそのまま写し、遠近法を用い油彩で仕上げたものです。画面左側に黒煙が舞う瓦屋根の建物と2人の人夫風の人物を配して佃島の河岸を描き、紺青の海には渡し船をはじめ大小の船を、対岸に民家の家並みとその奥に富士の遠望を写実的に描いています。この絵馬は非常に保存がよいばかりでなく、初期洋風絵としても高い価値を持っています。

ちょっとブレイク

守山は鎮守山から

田村神社はかつて鎮守山泰平寺というお寺でしたが、廃仏毀釈により明治2年、神社になりました。守山という地名はその鎮守山からきています。