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解題・説明
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この層塔は今は音路太子堂の境内に立っています。元来の建造地は明らかでありませんが、土地の人々が発見した時は、塔身・塔笠とも別々の状態で、付近の田や流水の中にあったといわれています。 それをあつめてセメントモルタルでつないで現在の姿にしたものです。 6層の塔笠の軒の長さは原則として低減していますが、第4層は逆であり、軒の反りも例外的で、明らかにこの層塔の部材ではありません。 銘(建造したときの年号及び趣旨を彫ったもの)はなく、風食も激しく手法なども明らかではありませんが、笠の軒口が厚く、垂直に切られている点などからみますと、鎌倉中期のものと思われます。 5重層塔説もあり、今となっては不明な点が多く、裏付けとなる資料も不足していることから、まだ研究の余地が残されているものと思われます。 なお、同所には他に多くの古碑があり、当時の仏教文化の発達、ひいてはこの地方の繁栄がうかがい知ることができます。
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