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解題・説明
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太子絵伝は、聖徳太子の事跡を絵で描いたもので、いろいろな様式がありますが、その中に略絵伝と呼ばれるものがあります。多くの人々に見やすく、また持ち運びに便利なよう縦型の掛け軸にして、絵解きに利用されました。 この略絵伝の図柄は、年代的に下から上へ及ぶように描かれています。下部の左図は太子2歳、右図は12歳の図です。次に16歳の立像で、用明天皇の病気全快を祈るための姿といわれ、上図は、35歳の太子を中心に蘇我馬子や小野妹子などです。 最上部に讃(又は経文)がありますが、汚れなどで読むことができません。 この略絵伝は、讃又は経文であり、時代が下るものは親鸞が加えられますが、それらがないことから、原始真宗の基本を残していると言われています。そのため、鎌倉末期から室町時代のものと推定されます。 さらに、この地方に真宗が布教されたことを物語る非常に貴重な資料といえます。
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