~[16] / 1301ページ

越谷市史編さん委員長 浅井堅教

 昭和四十三年に発足をみた越谷市史編さん事業は、中途に若干の困難な事に遭いましたが、関係者各位の御尽力でそれらを乗り超えて堅実な歩みを続けてきました。この間都市化の波が急激に浸透して越谷市も大きく変貌しましたが、幸い市民各位のご協力で多くの歴史資料を収集し、調査することができました。

 先に刊行した市史史料編三冊、金石資料集、民俗資料、近世古文書目録、近現代資料目録等はその成果であります。今回これらの諸史料をもとに、原始・古代から江戸時代に至る越谷市の通史が発刊される運びになり、当初の計画どおり越谷市史全六巻の刊行が完成する日も目前に迫っています。

 本書が一般の市民の方々はもとより、各機関の方々にご活用いただけるなら、この市史編さんの目的がかなえられることであり、関係者一同の本懐とするところであります。

 「歴史は日々つくられる」と申しますが、郷土を理解していくためにも郷土の歴史に深く心を留め、越谷市発展のために寄与するとともに、越谷市独自の文化を定着させる努力を続ける必要があると思われます。

 茲に通史篇の刊行にあたりまして、市史刊行に特別なご配慮をいただいた歴代の市長、監修の萩原先生並びに編集員の各先生及び編さん事務当局の諸氏、更にはご後援いただいた市民各位に心から感謝を申し上げます。