気象災害

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つぎに越谷地方の特殊気象―気象災害―について、簡単にふれておこう。越谷地方に影響をおよぼす気象災害には、風水害、雹害、霜害、突風、雷雨などがある。なかでも、発達した低気圧が、埼玉県と能登半島を結ぶ間を北東進して、北海道に向う場合に、強い南風を伴って塩害をもたらすことがある。大宮―野田両台地間の低地に沿って、内陸に向かう塩分を含んだ強風は、送電線、鉄道、樹木、農作物に被害をもたらす。近年、全県的に著しく増加している雹害と、逆に減少している霜害のいずれも、県北と県西が中心地で、越谷地方では発生件数もすくなく、被害程度も昭和二十九年の霜害以外は軽度であった。降霜は平均的にいって、十一月初旬に訪れ四月中旬に終霜となる場合が多いが、霜害に発展するのは、終霜期以後の降霜である。とくに馬鈴薯をはじめとして畑作物の被害が大きい。降霜期間、結氷期間ともに県内では最も短かい地域に属している。