庄内古川の改修

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庄内古川は、かつては庄内川ともよばれた渡良瀬川の本流であった。さらに文禄三年(一五九四)の利根川改修によって、渡良瀬川と利根川の主流をうける大河となり、新利根川ともよばれた。しかし関宿から金杉間の江戸川が開通され、また赤堀川開通による利根川東遷により庄内領の排水河川に変じた。この流末は金杉村地先で江戸川に合流していたが、享保十四年(一七二九)、江戸川の改修にともない、葛飾郡下内川村の庄内川河口が締切られ、葛飾郡三輪野江村加藤まで流路が延長された。

 さらに寛政十二年(一八〇〇)には早稲田村丹後まで、天保年間(一八三〇~四四)には一本木村長戸呂までそれぞれ流路が延長され、江戸川に排水された。その後大正七年、庄内古川は金杉から吉川町川藤までの新水路が疏鑿され、その落口は古利根川(中川)に模様替えになった。ここに庄内川は、渡良瀬川時代から同体であった太日川(江戸川)とまったく隔絶されるにいたったのである。

松伏の庄内古川