東小林信用購買販売組合

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設立された東小林信用購買販売組合についてみると、組合員六三名、出資額一二四円、うち九一円余が初年度に貸し出されている。貸付金利率は一割二分である。このほか、四〇八〇斤の塩を購入している。四十三年度二月、第一回通常総会の席上、組合長に江原浅蔵、理事に富樫良道ほか二名が選出されている。この年度の貸借対照表および購買・販売表を示すと第66表、67表のようになる。

第66表 東小林信用購買販売組合貸借対照表(明治43年)
貸方 借方
円 銭厘 円 銭厘
払込未済出資金 254 出資金 635
貸付金 645.25 預金 715.03.6
預金 400.52 準備金 3.90
備品 2.21 剰余金 26.51.9
購買残金 25.86
現金 52.62.5
1,380.46.5 1,380.46.5
第67表 東小林信用購買販売組合購買表(明治43年)
品名 購買高 販売高
円 銭 円 銭
醤油 64樽 130.73 50樽 180.20
竜ケ崎青縞 61反 81.29 61反 84.40
73枚 12.712 73枚 14.225
網笠 75蓋 5.967 75蓋 6.63
竹籠 19荷 4.963 19荷 5.515
100本 9.31 100本 10.335
大豆粕 14枚 21.93 14枚 22.07
鰊粕 177〆 88.768 177〆 88.768
台中・台北白米 182石 230.28 182石 237.98
肥後米 4石482 65.52 4石482 68.00
九州白米 4斗 6.15 4斗 6.25
過燐酸 160入 16.96 160入 17.28
上等石油 20鑵 36.50 20鑵 37.80
食塩 100俵 109.0 100俵 111.50
合計 820.08 889.953

残金 醤油 14樽 25円86銭
増林村「事業報告書類」

 肥料、農具、農家用諸道具のほか、米、醤油、塩なども取り扱われている。多量の外米が導入されていることは、東小林が本来生産米の供給地であっただけに注目される。事業状況について、四十四年には「本組合ハ設立以来日浅シト雖モ、漸クニシテ小農工銀行ヲ意味シ、貯金又ハ貸付金ノ事務日ヲ追ツテ頻繁ニシテ漸ク産業組合ノ必要ヲ獲得シ其有益ナルヲ確認スルニ至」(事業告書類)ったという。