この減租同盟会の後身が公道倶楽部である。明治三十四年七月二十一日、粕壁町天理教会堂で発会式および演説会が挙行されている。この会でまず原又右衛門が減租同盟会の事蹟報告を担当し、のち新たに理事長に野口〓、理事に宮内翁助、原又右衛門、小島謙、井上精一郎らを選出した。この会は農政の確立を掲げ、中央地方政費の削減、地租の軽減、郡自治の確立など地主層を中心とした地方自治の確立をめざして結成されたものであった。当日は北葛飾の染谷保次郎のほか来賓の大矢正夫、竹内正志らが演説しており三五〇名が参会したという。政府の提出した増税案に反対する埼葛二郡の有志者の会ともいう性格をもっている。