町民と町役場

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新越谷町の成立から三年目にあたる三十一年六月、越谷町役場は管内各中学校三学年生徒家庭六九九戸を対象に、町政の世論調査を実施した。質問事項は四項目であったが、このうち町役場の窓口については、親切であるとするものが全体の二九%、普通であるが五四%、不親切であるとするもの二%、その他となっている。

 また合併後良くなったとするもの三三%、普通であるが四三%、悪くなったとするもの八%、その他となっており、どんな点が悪くなったかという問には、税金が重くなった、東京都の倍にあたる徴収率である、本庁が遠くなって連絡が悪くなった、道路が悪くなった、町場とくらべると農家が不利になった、自分の町であっても自分の町でないように思える面がある、などとなっていたが、なかには役場職員との親密感がなくなった、正月を二月にやっていたが、一月の新暦に改められたので不便になった、というものもあった。

 また町政のうえで、今後どのようなことを行なったらよいかとの問に対しては、農道の整備、土地の改良、公立幼稚園の設置、防火用水施設の完備、水道の敷設、学校施設の充実、下水道の改良、塵芥処理場の設置、保育園の開設、公園の設置、町民税の軽減などがあり、なかには、キャンプ村の開設、観光客の誘致、さらには広報は町政の良い面ばかり報道する、町民の批判を受けるような裏からのぞいた町政記事も載せるべきだ、というものもあった。