附右御検地願方心得之事

　武蔵国埼玉郡西方村新田検地帳

松土手添

一葭畑四畝廿壱歩　長弐拾九間弐尺四寸

横四間四尺八寸　　村　持

　　高壱斗四升壱合　三斗代

　　　外幅三尺北方　溝中央瓦曾根村地境

　　　　　　　東方　荒川・南方土手・西方古田

右は武蔵国埼玉郡西方村新田検地依被仰付六尺壱分間

竿を以壱反三百歩之積相極者也

　　寛延二年　　　御勘定　吉田源之助御印

　　　　巳十一月　同　　　稲守勘右衛門御印

　　　　　　　　　　　　　下役和田七右衛門

　　　　　　　　　　　　　同　豊田儀八

　　　　　　　　　　　　　同　岡安丹七

　　　　　　　　　　　　　同　加藤幸三郎

　　　　　　　　　　　　　帳付矢野丈助

　　　　　　　　　　　　　同　杉田多蔵

　　　　　　　　　　　　　同　小林常右衛門

　　　　　　　　　　　　　同　中尾小助

　　　　　　　　　　　　　同　高嶋佐兵衛

　　　　　　　　　　　　　同　大山藤右衛門　　

　　　　　　　　　　　　　　　案内利左衛門

　　　　　　　　　　　　　　　　　友右衛門

　　　　　　　　　　　　　　　　　平　　内

　　　　　　　　　　　　　　　　　善太夫

右之通検地相極者也

　　　神尾若狭守

　　　曲淵豊後守

　　　遠藤六郎右衛門　墨付表紙共五枚削字なし

　　

　　御検地願方心得之事

一右葭畑御検地之儀、先年は溜井関枠下ゟ午房川岸

元荒川落合迄御用野と申、年〻葭萱御用ニて御遣

方之節は霞出人足を以刈払、又は年柄ニ寄其余入

札を以御払被仰付候場所故、瓦曾根村西方村之地

先ニて世話仕罷有候処、寛延之度瓦曾根村ゟ新田

高入ニ右場所一統相願、御検地御役人様方御越被

為遊候ニ付、西方村より地先限り当村新田ニ被仰

付度旨相願候処、最早願渡しニ相成候御利解有之、

其儀御取上難被成之旨ニて御座候由、聢と其節之

願書類書物無御座候得共、村方申伝有之事ニて、

然ル処松土手添先年西方村地敷之内関土取場御縄

除ニ相成分間数反畝持主御水帳ニ御記シ有之上は、

字松圦上川岸畑迄之間迚も一統御縄除ニ有之場所、

此節ニ至り西方村地敷起帰り之場所ニ相違無之間、

右之分西方村新田ニ被仰付被下置度強て相願候処、

御取調之上前書申立相違無之段相分り左之通り御

検地被仰付候

一葭畑御検地被仰付候節は上竹洗流無之、其後御検

地ゟ十六ヶ年相立明和元申年溜井関枠仮〆切被仰

付候ニ付、右葭畑之上江竹洗流出来候事

一松土手之儀、天明之度溜井出入之節は瓦曾根村ニ

てハ溜井中土手と相唱へ申立候得共、西方村ニて

　ハ先年ゟ御水帳ニも松土手添関土取跡抔と申儀も

御書記有之、又は葭畑此節御検地帳ニも松土手添

と有之上は此已後村役之面〻心得居可申置候事

（貼紙）

「一葭畑御検地之節右場所絵図面名主平内殿方ニ有

之間、得と見届ヶ心得ニ相成可申儀有之候ハゝ

此所江書写申度事｣