○ 元禄九子年
(朱書)
「御鳥見衆様向後相止候得共、是迄之通御訴向は
御代官地頭江可申出御触」
覚
御鳥見向後相止候得共、只今迄之御留場前〻之通鳥
類殺生不仕、勿論地所之ものニも殺生いたさせまじ
く候、病鳥有之節は於其所随分念入養育可仕候、度
〻其支配へ不及相達し、若人〻さハり候て痛付疵付
候躰之鳥類有之候ハゝ、其わけ委細書付其所之御代
官幷地頭江可申出候、かくし置脇ゟあらわるゝにお
ゐてハ可為曲事候以上
子ノ十月日
右御書出し之趣奉拝見候、鳥類殺生之儀不及申上、
只今迄御鳥見衆より被仰付候御法度之趣弥堅相守、
病鳥落鳥等有之候類、又ハ人障り候て痛付疵付候躰
ニ相見江候鳥類有之候ハゝ、早速御屋敷江可申出旨
被仰付奉畏候、勿論只今迄ノ通十月ゟ三月迄御鷹番
只今迄之通付置可申候、且又御放鶴番人之儀御鳥見
衆江申上候通御屋敷へ可申上候、尤他領飛行申候ハ
ゝ只今迄御領所ニて相勤候通り、先〻迄見届番付置
其趣御注進可申上候、御鳥見衆相止候とて殺生人な
と見遁し聞逃シに仕間敷候、若右之趣相背候ハゝ当
人ハ不及申、其村〻名主年寄迄何様之曲事ニも可被
仰付候、為後日証文差上ケ申候、仍如件
元禄九年子ノ十月 日 何 村
名主たれ
年寄たれ
右御書出し之趣令披見村〻へ相触、案紙之通村切証
文相認当月廿五日迄之内可指出候、尤指上候証文之
通急度相守可申候以上
子十月十四日 伊 半十印
西葛西領
東葛西領
八 条 領
越ヶ谷領
二郷半領