○ 正徳五未年
(朱書)
「元禄金通用来〻酉十二月限、夫過引替候儀は歩
金ヲ加候事不可有御触」
覚
一新金銀追日通行し候、就之只今ニ至て世上ニ相残る
所の元禄金其数を減し候、依之元禄金通用之事は来
〻年十二月を限とし其明年正月ゟ世上之通用一切停
止たるへき事
一元禄金之通用停止之後ニ至ても、或ハ遠国来〻の輩
いまた替つくすに及はす候も有之候ハゝ引替所ニお
いて新金ニ引替候事ハ別外たるへし、雖然すてに通
用停止之上ニ、引替之歩金を加へ候事ハ有へからさ
る事
一小形金通用之限りも此後程なく御沙汰可有之候間、
元禄金ハいふニ及はす小形金引替も其心得有へき事
右今度御沙汰有之候元禄以来の銀之事も、此旨ニ准
して新銀ニ引替通用、最初被仰出候御書付之趣に違
犯なく新金銀慶長金銀之通用聊も難渋候事、有へか
らさる者也
未十二月
右御書付之趣奉拝見、村中大小百姓水呑以下迄も
不残申渡し承届ケ申候、仍て如件
未十二月 何領何村
名主 誰
年寄 誰
右之通御書付出し候間写し遣し候、村中大小百姓は
不及申地借店借召仕等迄被仰出之趣相守、別紙案紙
之通り証文相認メ、村中惣百姓連判いたし早〻指出
し可申者也
未十二月 半左衛門
役 所