享保八卯年

質地之類流地不相成様、去〻丑冬中触有之候得共、猶又先規之通可相心得趣を以御触

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  ○ 享保八卯年

   (朱書)

  「質地之類流地不相成様、去〻丑冬中触有之候得

   共、猶又先規之通可相心得趣を以御触」

 去〻丑冬中相触質地之類、流地ニ不成裁判有之候所

 ニ、右之通りニても質地請返し候事も成兼却て迷惑

 致候もの有之、金銀之借し借りも手支候由相聞候ニ

 付、当卯九月ゟ丑年以前之通り取捌有之筈ニ候事

一金銀返弁不致質地をも不相渡及出入候時ハ、可訴出

 義勿論ニ候得共、年久敷義ハ取上無之候間、享保元

 申年以前之出入ハ訴出間敷事

一丑年以来当卯八月中迄奉行所又は私領ニても質地年

 賦ニ請戻シ裁判申付、証文致置候分ハ弥其通ニ可相

 心得候、然共此上相対を以質流しに致候とも勝手次

 第之事

 右此旨を以相守へき者也

  享保八年八月