○ 享保十七子年
(朱書)
「御普請之節村役御扶持方賃人足等、品〻ヶ条を
以被仰触候事」
覚
一村役人足高百石ニ付五拾人宛可相勤事
一村役人足之外高百石ニ付五拾人宛は御扶持方、壱人
ニ七合五勺ツゝ可被下事
一堤川除用水悪水等御普請之儀、組合候て勤来り候分
幷組合無之壱村ニて仕立候御普請共ニ、右村役人足
百石ニ五拾人、御扶持人足百石五拾人之外ニ差出候
人足ハ、壱人ニ付米壱升七合之積り代銀を以可相渡
候、直段之儀は春普請ハ前年十月之相場、夏普請ハ
其年正月之相場、秋普請ハ四月之相場、冬普請ハ七
月之相場ニて四季共ニ国切之直段を以可相渡候
一右相場之儀、御代官国切ニ市場之相場、市場無之所
は米売買有之時ニ相場書取之、兼て御勘定所江可差
出置候、尤御普請有之所も無之所も其差別なく、御
代官所国切ニ右月〻一日之相場書可差出置候
一用水悪水堀浚等之内幷橋普請之節、大工手伝人足等
村役或ハ組合ニて村役仕来り候分前〻ノ通りたるへ
し、惣て村役自普請ニ仕来り候場所は不残様、可相
心得事
但古溜井浚新溜池等御入用ニ可仕分ハ、人足遣方
外御普請之通り村役人足扶持方人足、或は賃人足
たるへき事
一夏秋中堤川除圦樋井筋往還道等破損出来、差延かた
く急ニ繕普請いたし候所〻、村役ニ仕来り候所ハ先
格之通たるへし、其外従 公儀被仰付候分ハ人足賃
銀扶持方定之通可被下候、翌年春普請ニいたし候所
〻ハ村役人足扶持方人足賃人足夫〻可召遣事
一圦樋筧橋之儀、材木御林有之所〻幷山方ニて材木有
之所ニハ可伐遣、伐採人足扶持壱人ニ七合五勺ッゝ
可被下候、材木無之所ハ直段吟味之上御勘定所江相
達御買上たるへし、鉄物類同断御勘定所江相達御買
上たるへき事
一土木杭木竹かつら茅麁朶明俵縄莚等之品〻所役ニ差
出来り候所〻は、前〻之通所役ニ可相心得事
一惣人足ハ不及申ニ、村役人足共ニ自今未明御普請場
江罷出指図之通極晩迄相詰、不働之人足出し不申様
ニ可致事
一諸色賃銀幷扶持米渡方之儀、村方名主組頭幷御普請
請負之者手形、御普請役之者加印仕可相渡候、又は
御普請役不罷越、御代官ニて普請致場所は御普請所
ニ詰候手代加印致、御代官陣屋ニて元〆手代方ゟ可
相渡事
右之通此度被仰出候問、村〻大小百姓壱人別ニ可申
聞者也
子七月