西 延享三寅年
(朱書)
「餌差共あはれねたり候義有之候ハゝ、其趣会所
江可届候御触」
一関八州江、先達て餌鳥判鑑相渡置候村〻御料私領寺
社領江、不見届餌差共在〻相廻り候由相聞候、自今
は共度ニ名主方へ焼印札ニ判鑑急度引合相改可申候、
勿論度〻罷越存候者ニても無用捨相改相違なく候ハ
ゝ定之通木銭米代取之、昼夜ニ不限宿借可申事、餌
差共在〻ニてあばれねたりかましき義を申者有之候
ハゝ其所ニ留置、江戸下富坂町古餌鳥屋、新鳥屋会
所迄早〻可相届候
一焼印札村方ニて紛失いたし候ハゝ、其節ひろい候も
の於有之ハ右会所へ早〻持参致、若隠置候ハゝ可為
曲事候事
右之条〻急度可相守者也
寅四月
右之趣関八州村〻江不洩様ニ、御料所幷私領寺社領
は最寄御代官ゟ以村次急度御触書名主宅へ掛札ニ認
置、急度相改候様ニ可申渡候以上
寅四月廿四日
右之通御書付を以被仰渡候間其意候、右御触書之趣
急度相守可申候、尤廻状村下ニ名主致印形早〻相廻
し留り村ゟ我等役所へ可相返候以上
寅五月 柴村藤右衛門判