宝暦十一巳年

唐船抜荷物御制禁之処、心得違ニて正荷物調候儀延慮致間敷御触

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  ○ 宝暦十一巳年

   (朱書)

  「唐船抜荷物御制禁之処、心得違ニて正荷物調候

   儀延慮致間敷御触」

 唐船抜荷物之儀御制禁之事ニ候、急度可相改儀勿論

 之事ニ候、然ル所ニ唐阿蘭陀正荷物調候儀ハ如何と

 心得違調兼候ものも有之様ニ相聞候、正荷物売買之

 儀は差支無之事ニ候、決て末〻之者心得違正荷物売

 買之儀手狭ニ相成候てハいかゝニ候、正荷物売買之

 儀は不苦事ニ候間、前〻之通り手広ニ致売買候様ニ

 末〻之者迄得と呑込候様ニ其所之奉行、御料は御代

 官私領ハ領主地頭ゟ可申渡候

  正月

 右之通可被相触候

 右之通此度御書付を以被仰渡候間、御書付之趣承知

 仕末〻之者迄急度申聞心得違無之様可致候、右之趣

 承知旨廻状村下ニ名主令請印早〻相廻し、留り村ゟ

 可相返候以上

  巳正月廿五日  辻源五郎役所