○ 明和八卯年
(朱書)
「来ル辰年日光御社参ニ付、道中筋諸商高直ニ不
致様御触」
覚
来ル辰年日光
御社参ニ付、御供之面〻道中諸入用之品〻諸道具草
履わらじ等ニ至迄、平生直段ゟ高直ニ売出申間敷候、
右品〻元直段附、兼て承糺可置候条、高直ニ売候儀
相知候ハゝ急度可申付候事
一諸色国〻之元直段高直ニ売出候ハゝ、其向〻之商人
共ゟ可申出候、且又江戸表幷国〻在〻ニおゐて其商
売筋ニて無之者共、〆売〆買抔いたし候族有之候ハ
ゝ、其筋〻之商売人より可申出候、吟味之上急度可
申付候事
一両替切賃銭故もなく高直ニ致間敷候、幷買置〆売致
候もの有之は、両替屋仲ヶ間之内ゟ可申出候、吟味
之上急度可申付候事
右之通致違輩纔之事ニなそらへ諸色高直ニ致候ハゝ
後日相知候共、江戸表商売人共は不及申、国〻在〻
之者共迄呼寄曲事可申付候
寅十一月
右之趣可被相触候
右之通御書付出候間写遣之候
右之通御書付写相廻候間其旨可為心得候、此廻状村
不令請印早〻相廻シ、留村ゟ可相返候以上
卯二月七日 役 所