○ 明和九辰年
(朱書)
「鋳銭之儀両座之外、相願候とも不被仰出候間願
出間敷御触」
鋳銭之儀去ル酉年後藤庄三郎支配定座、其後真鍮銭
座銀座江被仰付候処、近頃猥ニ是迄之銀山或は銅山
稼方助成等ニ事寄セ、其外御益筋等を申立ニ致鋳銭
之儀相願候もの共多有之段相聞候、右両座之外鋳銭
難相成事候間向後堅願出間敷候、若願出ニおゐては
吟味之上急度可申付候、右之趣御料私領幷江戸町〻
江可触知者也
九月
右之通可被相触候
右之通御書付出候ニ付写相廻候間可得其意、尤村下
名主令請印早〻相廻し、留村ゟ可相返候以上