●文化九申年
(朱書)
「真鍮吹直し致間敷御触」
近年古銅を買取真鍮ニ吹直候者有之由相聞、大坂銅
座江相廻候古銅追〻相減不取締ニ付、向後真鍮地銅
銅座ゟ職人江相渡吹立させ、仲売を立置其もの江相
渡為売出候間、仲間之物ゟ買取可申候、勿論銅座ゟ
買銅致度もの申出次第売切手可相渡間、代銀銅座江
差出し切手を以吹屋共ゟ真鍮可受取之、仲買江は銅
座ゟ売口銀相渡候ニ付、直買人江は口銀不相渡候事
一於京都も室町御池上町為替御用達奥田仁左衛門、秋
田銅山問屋百足屋仁兵衛方ヲ売場ニ相定、大坂銅座
同様取計売渡候事
一伏見ニは前〻ゟ之真鍮吹方職人共、是迄之通り吹方
致し候間、買受人方前条之通り可心得事
一江戸表ニてハ古銅座吹方役所ニおゐて大坂銅座之通
り取計売渡候事
右之通り相守申候間、於国〻所〻急度相守、四ヶ所
之外ニてハ向後真鍮吹方致間敷候、若於相背は其所
取上急度可申付者也
十一月
右之趣可被相触候
右之通御書付を以被仰渡間得其意、前書之趣急度相
守、廻状村下ニ名主令請印早〻順達、留り村ゟ可相
返者也
申十一月 吉岡次郎右衛門印
西方村
外村〻