文政元寅年

灰吹銀潰銀幷銀箔売買取締御触

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  ●文政元寅年

   (朱書)

  「灰吹銀潰銀幷銀箔売買取締御触」

一灰吹銀其外潰銀類銀座幷買之もの江売渡候上、下銀

 入用之もの共銀座ニて買請、他所ニて売買致間敷先

 達て相触候処、猥ニ売買致候もの有之趣相聞不届ニ

 候、先達て相触候通り急度相守、銀座下買之外他所

 ニて売買致間敷候、

一銀箔之儀銀座株札幷箔下かね相渡、京都ニおゐて職

    ヨメズ

 人共相□せ上江売出し、他国ニて紛敷下かねを以銀

 箔打もの有之由相聞、右は京都箔方一切致間敷ハ右

 之趣先年ゟ度〻相触候処近来猥ニ相成、銀箔隠打致

 候趣相聞不届、以来急度相守灰吹銀其外潰銀銀座之

 外堅く売買不致、銀箔之儀は京都定職人之外他所ニ 

 て打立儀一切致間敷候、右ニ付天明度江戸本両替町

 京都ゟ之銀箔売場一ヶ所相建候処、寛政之度ゟ中絶

 ニ付、此度江戸呉服町江銀箔売場再興之御達、右於

 売場より之もの右売場江可相越買請、紛敷銀箔堅く

 売買致間敷、心得違灰吹銀其外銀具潰銀之類銀座幷

 下買之もの江不売渡、他所ニて売買致歟、又は箔隠

 打等致候もの於有之は、吟味之上急度咎可申付者也

 右之通り可被相触之候

  二月

 別紙之通御書付出候間得其意、廻状村下ニて請印早

 〻順達留村ゟ可相返もの也

  寅三月  吉次郎右衛門印

                 西方村

                 外村〻

 文化十五改元有て