文政二卯年

米直段下直ニ付諸色直段下御触

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  ●文政二卯年

   (朱書)

  「米直段下直ニ付諸色直段下御触」

 近年米直段下直ニ候処、諸色其之直段高直ニ付諸人

 及難儀候、酒酢醤油味噌之類米穀を以造出し候品は

 勿論之義、其余諸色共米穀を元として可売出道理ニ

 候処、米直段は下直ニ候得共、諸色之直段は追〻ニ

 引上不埓之事ニ候、以後米穀之直段ニ准し可成丈諸

 色之直段引下ケ可申候、尤直段は引下ケ候ても品物

 を劣らせ候てハ無詮事ニ候間、諸事正路ニ売買可致

 旨、仕入元を始問屋仲買等夫〻商売方之者共江可申

 付候上ニも、猶不引下ケ候ハゝ其筋ニ遂僉儀、急度

 曲事可申付候、此趣国〻所〻江相触候間諸色仕入取

 直段引下ケ不申、或は買〆等致し候者有之候ハゝ、

 其手寄之商売人共ゟ可訴出候、若打捨置候ハゝ是又

 可為曲事候

  七月

 右之通御書付出候間得其意、廻状村下令請印早〻順

 達、従留村ゟ可相返者也

  卯七月十三日  吉岡次郎右衛門印

                  西方村

                  外村〻