県道柿木町蒲生線沿いにあたるハヤミズ家具センターから蒲生駅よりの一つ先の十字路を登戸方面に向かう道端に、「是より大さがミ道」と刻まれた正徳三年(一七一三)の道しるべが立てられている。したがってこの道は大相模不動に通じる古道の一つであったのが知れる。またこの先のT字路を同じく登戸方面に行った所に宝永四年(一七〇七)の笠付青面金剛庚申塔が屋根囲いで立てられている。これには蒲生村の造塔者名が刻まれている。がこれでみる限りでも蒲生には大熊・中野・吉田・金子姓が多かったことが知れる。このほかこれらの古道にはさまざまな石塔などが立てられていると思われるが、ひとまず柿木行バスを麦塚で下車、そこから道を定めずに旧蹟を廻ることにする。