家に処する寛容を学ふ

一 右ハ人倫賢否(かしこからぬ)相錯る或ハ父も子も賢なる事不能兄

弟共に全事不能或ハ夫流盗[□□□□/なまけ]或ハ妻悍暴[ココロタケク/手あらく]

抔一家内ニ此等の患無は少し聖賢有雖なすへき

様なし□□は身ニ瘡痍[できもの/かさのるい] 疣贅[こぶの/たくひ]の

在るが如し甚憎むへしと雖遽かに

是を截り除き難き也唯吾懐□□して是

を待へし此道理を能知らは胸中泰然とし

煩しからさるへし